最新のユニコーンランキングを見てみると、中国企業が1位と2位の座を独占していることが分かる。ユニコーン企業数でもアメリカに次ぐ数だ。勢いにのる新興企業が増え続けている中国。ランキングを読み解きながら中国ユニコーンの最前線に迫っていこう。

目次

  1. CBインサイツのユニコーンランキング
  2. 勢いにのる中国ユニコーン、上位企業の事業内容は?
    1. Bytedance:動画投稿アプリ「TikTok」の運営会社
    2. Didi Chuxing:ライドシェア中国最大手、自動運転技術も
    3. Kuaishou:人気動画サイトを運営、TikTokの背中を追う
    4. 11~12位のYuanfudao、DJI Innovations、SHEINは?
  3. 新たな中国ユニコーンが続々と誕生

CBインサイツのユニコーンランキング

中国企業が上位独占!最新ユニコーンランキングを紐解く
(画像=pimmimemom /stock.adobe.com)

ユニコーンとは「時価総額が10億ドル以上の非上場企業」のことだ。このユニコーンを時価総額順に並べたランキングを企業調査会社の米CBインサイツが公表・更新している。まずそのランキング(2020年10月時点)を紹介していこう。

1位:Bytedance(中国)1,400億ドル
2位:Didi Chuxing(中国)620億ドル
3位:SpaceX(アメリカ)460億ドル
4位:Stripe(アメリカ)360億ドル
5位:Airbnb(アメリカ)180億ドル
5位:Kuaishou(中国)180億ドル
7位:Instacart(アメリカ)177億ドル
8位:Epic Games(アメリカ)173億ドル
9位:One97 Communications(インド)160億ドル
9位:DoorDash(アメリカ)160億ドル
※金額は時価総額

第1位が中国企業の「Bytedance」、第2位も中国企業の「Didi Chuxing」となっており、TOP 10においては5位に「Kuaishou」もランクインしている。特にBytedanceの時価総額は1,400億ドルと、他社を圧倒する数字となっている。

なお11位以下でも、11位に「Yuanfudao(155億ドル)」、12位に「DJI Innovations(150億ドル)」、同じく12位に「SHEIN(150億ドル)」と中国企業の名前が続く。全ユニコーン企業495社のうち118社が中国企業で、239社のアメリカに次ぐ数となっている。

勢いにのる中国ユニコーン、上位企業の事業内容は?

ここまでランキングの上位に入っている中国企業を紹介してきたが、これらの企業はどのような事業を展開しているのだろうか。

TOP 10にランクインしているBytedanceとDidi Chuxing、Kuaishouのほか、11~12位のYuanfudao、DJI Innovations、SHEINについても簡単に触れていこう。

Bytedance:動画投稿アプリ「TikTok」の運営会社

Bytedance(バイトダンス/北京字節跳動科技)は動画投稿アプリ「TikTok」の運営会社だ。2018年に日本のソフトバンクグループが展開する投資ファンドから30億ドルの資金調達を行っていることでも知られる。

TikTok(中国版の名称は「抖音(ドウイン)」)の利用者数は中国国内6億人を超え、同社の事業は万全に見える。ただ、アメリカにおいてトランプ政権から圧力を受けており、バイデン政権移行後一旦、同社の米国事業売却は保留となったものの、依然として懸念要素は少なくない。 そんな中で香港での上場によってさらなる資金調達を狙う動きも出てきた。Bytedanceの動きから引き続き目が離せない状況が続きそうだ。

Didi Chuxing:ライドシェア中国最大手、自動運転技術も

Didi Chuxing(ディディ・チューシン/滴滴出行)は中国のライドシェア大手で、中国ではすでにメジャーな存在となっている。最近は海外進出にも積極的で、オーストラリアやブラジル、メキシコなどのほか、今年8月にはロシアに進出したことも明らかになった。

最近では自動運転技術の開発にも力を入れており、意欲的に実証実験を実施していることでも知られる。今年6月から上海では自動運転タクシーの試験運営をスタートさせており、「人」に頼らない移動サービスを将来的に確立することを狙っている。

Kuaishou:人気動画サイトを運営、TikTokの背中を追う

Kuaishou(クアイショウ/快手)は人気動画サイトを運営している中国企業で、TikTokの運営会社であるBytedanceの背中を追う。中国の調査会社などの調べによれば、Kuaishouのユーザー数は4億3,000万人に上っている。

Kuaishouは早ければ2021年初旬に香港の証券取引所に上場するとみられており、資金調達によってさらなる成長を目指している。

11~12位のYuanfudao、DJI Innovations、SHEINは?

惜しくもTOP 10入りは果たせなかったものの、Yuanfudao(猿輔導)、DJI Innovations(大疆創新科技有限公司)、SHEIN(南京希音電子商務有限公司)の3社にも注目しておきたい。

Yuanfudaoはオンライン学習サービスを展開している企業で、DJI Innovationsはドローン大手、SHEINは中国発祥の通販アプリを展開しており、すでにグローバルでサービスを展開している。

新たな中国ユニコーンが続々と誕生

続々と新たな中国ユニコーンが誕生している。今後、日本ではあまり耳にしないような企業が突然、時価総額ランキングで上位に浮上することが多くなってくるかもしれない。CBインサイツのランキングは定期的に更新されており、引き続き要注目だ。

文・岡本一道(金融・経済ジャーナリスト)