平均給与が下げ止まる中で、起業することで年収倍増を目論むビジネスパーソンも多くいる。しかし起業は必ずしも成功するわけではない。また、起業に向かない人も多いだろう。今回は起業向きでない人の特徴と起業の成功率を上げる方法を解説する。

目次

  1. 平均年収が下げ止まりを見せている日本
  2. 起業は果たして成功への最短ルートなのか?
  3. 起業に向いてない人の3つの特徴を解説
    1. 特徴1:過敏に反応してしまう
    2. 特徴2:体力がない
    3. 特徴3:人を惹き付ける力がない
  4. 就業によって成功確率を上げるという方法も

平均年収が下げ止まりを見せている日本

こんな人は起業するのは厳禁!?向いていない人の3つの特徴
(画像=mihacreative/stock.adobe.com)

厚生労働省が公表した「令和2年版 厚生労働白書-令和時代の社会保障と働き方を考える-」によると、日本における平均年収は1990年代から2000年代中盤にかけ、450万円から470万円程度で推移していた。しかしリーマンショックが起きた2008年ごろから平均年収が大きく落ち、最近は420万円~430万円のレンジで停滞している状況だ。

そんな中「起業したい」と希望する人の中で実際に行動して、起業した人の割合は近年高まりつつある。実際、中小企業庁の「2020年版中小企業白書」の統計データから算出すると、2007年は17.8%だったが、2012年は20.1%、そして2017年には22.0%にまで増加している。

理由としては、政府や自治体による起業へのサポートが手厚いことが考えられる。また、企業がフリーランスなどに業務を外部委託するのも珍しいことではなくなりつつあり、昔よりも起業に対するハードルが下がってきているように感じる。

起業は果たして成功への最短ルートなのか?

このように書くと、起業が成功への最短ルートと考える人も多いかもしれないが、現実はそう甘くない。起業で成功する人もいれば、当然失敗する人もいるのだ。

失敗の理由はさまざまで、景気やブームなどの外的要因も引き金になる。しかし何よりも、実際に起業を考える際に自分の胸に手を当てて考えてみてほしいのが、「自分が起業に向いているのかどうか」という点だ。

起業に向いてない人の3つの特徴を解説

では、起業に向いていない人の3つの特徴を具体的に説明していこう。

ここでは、ビジネスを徐々にスケールアップすることを前提にした起業について考えていく。自分だけが所属する株式会社を設立し、ビジネスというより労働で稼ぐモデルであれば、向き不向きというより本人のスキルの方が重要になってくるからだ。

特徴1:過敏に反応してしまう

適度に敏感であることは、起業において重要だ。最新情報を得るためにアンテナを張って時流を察知し、世の中に逆行せずにビジネスを展開していけるからだ。

ただし、敏感すぎて過敏になってしまうのは考え物である。起業すると当初は赤字が続き、キャッシュ(現金)が減り続けることもある。場合によっては従業員に給与を支払えず、資金集めで苦労することもある。

こうしたときに敏感すぎる性格だとストレスがたまり、最終的には心身の体調を崩し、最後は倒産……ということもあり得る。

特徴2:体力がない

最初に挙げた特徴はどちらかと言えば精神力に関するものだが、体力も必要だ。

例えば、初期段階のプロダクト開発やサービス開発は時間を要するのが常だ。しかし、プロダクトやサービスを早期に開発し終えなければ、売り上げが立ち始めるまで時間がかかり、オフィス家賃などの固定費や人的コストが垂れ流しの状態になる。

そのため、特に起業間もない頃は、ほぼ徹夜で開発に時間を費やす人も少なくない。また、大型の発注を受けた場合は、少ない人員でその注文をさばかなければならず、社長を筆頭にオーバーワークになりがちになる。

特徴3:人を惹き付ける力がない

ビジネスをスケールアップした上で成功させるためには、社長一人の力では無理だ。優秀な人材がそろい、良いチームワークの構築も必要となる。この際、社長が人を惹き付ける力があるかどうかが重要になってくる。

大企業であれば高い給料やブランド力で優秀な人材を獲得しやすいが、起業間もないベンチャー企業では難しい。こうした中でも優秀な人材を集められるベンチャーは、社長自身に魅力があるケースが多い。

自分が「あなたについていきたい」と思われるに値する人間なのか、改めて考えてみると良いだろう。

就業によって成功確率を上げるという方法も

起業に向いていない人の特徴を説明してきたが、これらの特徴にあてはまるからといって、必ずしも起業がうまくいかないとは限らない。成功率を上げる方法の一つとして、ノウハウやスキルを蓄積してから起業する方法が挙げられる。

こうしたルートをたどれば、自身のマイナス部分を経験値として補えて、実践的にもプロダクト開発やサービス開発がスムーズに進めやすくなり、起業からあまり時間をあけずに売り上げを得ていくことも可能になるだろう。また、就業中に部下を持つ立場を経験できれば、起業した会社での良い組織作りにもつながっていくはずだ。

もし副業が許されるようであれば、まず会社員をしながらビジネスを始めるのも良いだろう。そこでビジネスを続けていけそうか、成功が期待できそうか見極めてから起業すれば、大きく失敗することは避けられるはずだ。

起業は夢もあるがリスクもある。勢いは重要だが、リスクを極力回避するためには同時に慎重であることも重要だ。自分の資質や素養、そして経験やスキルと照らし合わせ、今起業した場合の成功確率はどのくらいなのかをじっくりと見極める時間を起業前に持ちたいところだ。 それによって、成功するために足りないことが見えてくるだろう。その足りないピースを埋めてからでも、起業は決して遅くない。

文・BUSINESS OWNER LOUNGE編集部