英語の「パワー・ドレッシング(Power Dressing)」という表現が示すように、ファッションには自分の才能や手腕をアピールする魔力がある。計算し尽くされたビジネスファッションもその一つだ。ビジネスエリートのファッション哲学から、「ビジネス成功の小道具として活用する」ポイントを学び、自分なりにアレンジして上手に取り入れてみよう。

目次

  1. ファッションがビジネスに与える3つの効果
    1. 1 外面・内面の心理的効果
    2. 2 自社への評価
    3. 3 業績
  2. 参考にしたい ミニマリスト派、ラグジュアリー派の共通点
    1. 清潔感
    2. 独自のスタイルと美学
    3. フィット感と着心地
    4. 上質さ
    5. TPO
  3. 色の心理効果を利用する

ファッションがビジネスに与える3つの効果

ビジネスエリートのファッション哲学から学ぶ「成功に一役買うスタイル」
(画像=olly/stock.adobe.com)

ビジネスシーンにおける服装が、想像以上に大きな影響力があることは、数々の調査で立証されている。ビジネスの成功に大きな影響力をもつ、3つの効果を見てみよう。

1 外面・内面の心理的効果

洋服の心理的効果を研究するファッション心理学の見解に基づくと、「洋服は着ている人を語る」といっても過言ではない。特に第一印象が重視されるビジネスシーンでは、服装は商談や交渉の行方を左右しかねない、重要な非言語コミュニケーション・ツールである。

ニューヨーク大学とプリンストン大学の研究者が、2020年3月に発表した実験では、顔だけの写真と、上質あるいは安物の洋服を身につけた上半身の写真を無作為に組み合わせたものを学生に見せ、有能な印象を受ける人物を選ばせた。その結果、70%の学生が「上質の洋服を着ている人の方が、有能に見える」と回答するなど、ファッションと第一印象の強い関連性が明らかになった。

このように、洗練された上質のスタイルは、周囲から信頼や尊敬を勝ち得るだけではなく、自分に対する自信にもつながる。「自分の勝負服」を決めているビジネスエリートも少なくない。

2 自社への評価

自分の身なりが個人だけではなく、自社のイメージや評価に影響することも念頭に置く必要がある。トップなど影響力の強い役割にある人はなおさらだ。一例を挙げると、洗練された上質なスーツで商談に挑むのと、着古した普段着で挑むのとでは、相手に与える印象がまったく異なるだろう。それが結果に反映する可能性は否めない。