「経費精算をいかに簡略化できるか」は、中小・ベンチャー企業の経営者にとって重要な課題だ。経費精算は申請から承認、精算までの工数が多いため、精算者、経理担当者ともに負担が大きいからだ。そこでおすすめなのは、経費精算のためのソフトを導入することだ。この記事では「クラウド会計freee」の経費精算機能について、特徴やプラン、料金、使い方、連携機能などを徹底的に解説していく。

目次

  1. freeeの経費精算機能とは?
  2. freeeの経費精算機能を使用するメリット
    1. 領収書をスマホで撮影して経費申請ができる
    2. 交通費についてはSuicaなどの読み取りもできる
    3. ソフト上で経費の承認や管理ができる
    4. 簡単に経費を会計に反映できる
    5. 振込や給与への反映が手軽にできる
    6. レポートの作成や経費の分析ができる
  3. freeeの経費精算機能のプランと料金
  4. freeeの経費精算機能の使い方
    1. ステップ1. 経費申請経路・経費科目を設定する
    2. ステップ2. 経費を申請する
    3. ステップ3. 申請された経費を承認する
    4. ステップ4. 経費を精算する
  5. freee経費精算との連携機能
    1. slackとの連携
    2. Dr.経費精算とのAPI連携
  6. freeeの経費精算機能を使って経理業務を効率化しよう

freeeの経費精算機能とは?

freeeの経費精算機能とは?プランや料金、使い方、連携機能などを徹底解説!
(画像=torwaiphoto/Adobe Stock)

freeeの経費精算機能とは、「クラウド会計freee」に搭載されている機能で、煩雑な経費精算をオンラインでカンタンに終えることができ、そのまま帳簿付けを行うこともできる。つまり、経費精算にかかる負担を軽減することができるものだ。一般的な経費精算では、以下のような手続きが必要になる。

  • 領収書などを元に経費を申請する
  • 申請された経費を上長が承認する
  • 承認された経費を所定の方法で精算する

freeeの経費精算機能を使用することで、これらの手続きを簡略化できるのだ。

中小企業や小規模事業者などは、経理部門に十分な人員を配置できないことも多いだろう。freeeの経費精算機能を使えば、そのような場合でも経費精算を滞りなく行うことができる。

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freeeの経費精算機能を使用するメリット

freeeの経費精算機能を使用するメリットは、以下のとおりだ。

領収書をスマホで撮影して経費申請ができる

経費精算で手間がかかるのは、経費を申請することだ。経費を申請するためには、

  • 領収書を元に経費申請書を作成する
  • 領収書を貼り付けて整理する
  • 申請書と領収書を経理部門に提出する

などの作業が必要になる。

freeeの経費精算機能を使えば、領収書をスマホで撮影するだけで金額が自動的に読み込まれる。後は必要事項を追加で入力すれば、経費申請書が自動的に作成される。これによって、経費申請書を作成する手間が大幅に軽減される。

経費申請書と撮影された領収書は、クラウド会計freeeを通じてあらかじめ設定した承認者へ自動的に送られる。これによって領収書を整理したり、それを送ったりする手間も大幅に軽減される。経費申請書と領収書はネットを通じて送られるため、どこにいても経費申請ができるのだ。

交通費についてはSuicaなどの読み取りもできる

経費精算の中でも、交通費精算は特に面倒だ。電車やバスの運賃は領収書が発行されないため、利用区間や運賃などを記録しておいた上で交通費申請書を作成しなくてはならず、非常に手間がかかる。特に営業職の人は交通機関を利用する機会が多いため、交通費精算は負担が大きいだろう。

freeeの経費精算機能と併せて、Andoroid端末向けアプリ「交通費精算freee」を使用すれば、SuicaやPASMOなどの交通系ICカードをスマホにかざすだけで、利用履歴を読み取ることができる。これによって、交通費申請の手間も大幅に軽減される。

ソフト上で経費の承認や管理ができる

経費精算には、申請された経費を上長が承認するというプロセスがある。複数の上長の承認が必要な場合は、そのたびに書類が移動することになり、差し戻しをする場合は申請者に書類を送らなければならない。

freeeの経費精算機能を使えば、あらかじめ設定しておいた承認者が、スマホで撮影された領収書を見ながらソフトウエア上で承認を行うことができる。操作はスマホで行うこともできるので、社外でも問題なく承認できるのだ。

簡単に経費を会計に反映できる

承認された経費は会計に反映させなければならないが、これにもかなりの工数がかかる。freeeの経費精算機能を使えば、承認された経費は自動的に会計処理がなされる。改めて伝票を作成したり、記帳したりする必要はない。

振込や給与への反映が手軽にできる

精算された経費は、申請者に対して現金や銀行振込、給与への反映などの方法で渡さなければならないが、これにも多くの手間がかかる。freeeの経費精算機能を使えば、振込処理を効率化することができる。「人事労務freee」を利用している場合は、精算された経費を給与明細に反映することもできる。

レポートの作成や経費の分析ができる

freeeの経費精算機能を利用することで、経費の支出状況についての集計表やグラフを作成できる。これによって、経費の分析が容易になる。分析が容易になった結果、どう活用できるのか。(ex.部門ごとの経費の見直しによる財務状況の適正化~)

freeeの経費精算機能のプランと料金

freee経費精算機能のプランと料金を見てみよう。freeeの経費精算機能は、「クラウド会計freee」に搭載されている。クラウド会計freeeは、個人向けは「スターター」「スタンダード」「プレミアム」の3プラン、法人向けは「ミニマム」「ベーシック」「プロフェッショナル」「エンタープライズ」の4プランがある。

経費精算機能が利用できるのは個人向けの「プレミアム」と、法人向けの「ベーシック」「プロフェッショナル」「エンタープライズ」である。 ※ただし法人向け「ベーシック」は経費精算の一部機能のみ

「プレミアム」「ベーシック」「プロフェッショナル」「エンタープライズ」プランの年額、年額の月換算額、および月額は、以下のとおりだ。

対象 プラン 年額払い 年額の月換算 月額払い
個人 プレミアム 3万9,800円 3,317円 年額のみ
法人 ベーシック 4万7,760円 3,980円 4,780円
プロフェッショナル 47万7,600円 3万9,800円 4万7,760円
エンタープライズ 問い合わせ 問い合わせ 問い合わせ

                       ※税抜き(2020年5月21日現在)

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freeeの経費精算機能の使い方

freeeの経費精算機能の使い方を見ていこう。大きな流れは、以下の4ステップだ。

  1. 経費申請経路・経費科目を設定する
  2. 経費を申請する
  3. 申請された経費を承認する
  4. 経費を精算する

ステップ1. 経費申請経路・経費科目を設定する

freeeの経費精算機能を利用するにあたっては、経費の申請経路を設定する必要がある。申請経路は、以下の中から選択することができる。

  • 申請する経費の種類によって自動的に指定される
  • 申請者の所属部門から自動的に指定される
  • 申請時に経費の種類や所属部門を選択する

また、申請する経費の種類ごとに、経費科目も併せて指定する。

ステップ2. 経費を申請する

経費を申請する際は、まず領収書をスマホなどで撮影する。経費申請の入力画面を開き、領収書をアップロードすると金額が読み込まれるので、日付や内容、備考などを入力する。複数の経費がある場合はこの作業をくり返し、「申請する」のボタンを押すと経費の承認者に申請データが送られる。

交通費を申請する際は、Suicaなどの交通系ICカードからAndroid端末に利用履歴を読み込ませることができる。その場合は、交通系ICカードをAndroid端末にかざすだけでいい。利用履歴の中から精算するものを選択し、日付や内容などの必要事項を入力して「申請する」ボタンを押すと、申請が完了する。

交通費申請では、経路探索アプリ「駅すぱあと」と連携させることで、出発地と目的地を入力するだけで交通費を自動入力する機能を利用することもできる。

ステップ3. 申請された経費を承認する

経費が申請されると、あらかじめ設定した申請経路で申請内容が承認者に送られる。承認者はパソコンまたはスマホで申請内容を確認し、承認や差し戻し、却下を選択する。必要に応じて、申請者に対してコメントを送ることもできる。

ステップ4. 経費を精算する

申請された経費を承認すると、クラウド会計freeeに買掛金として登録される。従業員に経費を振り込んだら、この買掛金の決済情報を登録することで経費精算が完了する。決済情報の登録は、クラウド会計freeeを銀行のインターネットバンキングに接続しておくことで、自動的に行うこともできる。

「人事労務freee」を利用している場合は、経費精算の内容を従業員の給与明細に反映させることもできる。

freee経費精算との連携機能

freeeの経費精算機能は、他のツールやアプリと連携することで、さらに便利に使うことができる。ここでは、「slack」および「Dr.経費精算」との連携機能を見てみよう。

slackとの連携

コミュニケーションツール「slack」をfreeeの経費精算機能と連携させることで、経費精算をさらにスムーズに行うことができる。経費精算は、申請者と承認者のコミュニケーションが必要になるケースが多いからだ。slackとの連携によって、申請者と承認者は以下のようなコミュニケーションができるようになる。

  • 経費が申請されると、承認者にダイレクトメッセージが送られる。
  • 承認にあたってコメントをつけた場合は、申請者にダイレクトメッセージが送られる。
  • 申請が承認、差し戻し、あるいは却下されると、申請者にダイレクトメッセージが送られる。

slackと連携すると、クラウド会計freeeに移動することなく、slackのダイレクトメッセージ上で領収書などの添付ファイルを確認し、申請の承認や差し戻し、却下などを行うことができる。申請の通知先としてグループチャンネルを登録することもでき、その場合は申請者と承認者以外のメンバーも申請を確認できる。

Dr.経費精算とのAPI連携

経費精算ソフト「Dr.経費精算」とfreeeの経費精算機能をAPI連携することで、Dr.経費精算のデータをfreee経費精算機能に直接送ることもできる。Dr.経費精算は経費精算に特化したソフトであり、freeeの経費精算には搭載されていない、以下のような機能もある。

  • 領収書を撮影することにより金額をオペレーターが代行入力する
  • クレジットカードや電子マネーの利用履歴を取り込める

したがって、経費の入力はDr.経費精算で行い、それをクラウド会計freeeに取り込んで会計処理を行うことで、経費精算をより便利に行うことができるのだ。 上記に加えて相性の良いツールのまとめ一覧があるとわかりやすいです。

ツール名 媒体 メリット
駅すぱあと アプリ 交通費入力の手間の省略
Slack ネット・アプリ 各種承認・申請の通知がslack上で届く
Dr.経費精算 クラウド 経費精算の効率化

freeeの経費精算機能を使って経理業務を効率化しよう

クラウド会計freeeの経費精算機能を使用すると、経費の申請から承認、精算までのプロセスは大きく簡略化される。中小・ベンチャー企業では、経理処理を経営者自身が行っているところもあるだろう。そのような場合は特に、経費精算を簡略化し経理の負担を軽減させることには、大きなメリットがあると言える。freeeの経費精算機能を使用して、経理業務を効率化していこう。

文・高野俊一(ダリコーポレーション ライター)